異分野が連携した新しい交通サービスによる中山間地域等の活性化に関する調査

 

1.調査目的

 「異分野が連携した新しい交通サービスによる中山間地域等の活性化に関する調査」においては、新しい全国総合開発計画の戦略的施策の一つである「多自然居住地域の創造」の具体化方策の一環として、中山間地域等の効率的な公共交通サービスの提供方策を提案しております。

 

2.調査概要

 調査の方法としましては、森地茂東京大学工学部教授を委員長とした委員会形式をとりました。なお、委員名簿は下記を参照して下さい。

 中山間地域の乗合バスの状況をみるとその多くは不採算路線をかかえ、規制緩和が進むなか生活路線の維持が喫緊の課題となっております。一方、中山間地域の交通サービスの現況は、民間乗合バス、廃止路線代替バス、タクシーの他、スクールバス、福祉バスなど、実に多様な「異分野の交通サービス」が提供されております。

 こういった異分野の交通サービスを一元化することにより、運行コストの削減、交通需要の集約化などにより、交通サービス全般における効率化が促進されます。その結果、交通事業者の採算性が向上し、地方自治体にとっても交通サービスを維持するための費用が削減されます。

 異分野連携の具体的方策としては、1)教育、医療、福祉などの異分野連携、2)連携のパターンとしてスクールバスの間合いで乗合サービスを提供する「間合い使用」・スクールバスを一般住民に開放する「混乗化」・乗合バスをスクールバスに「統合」、3)バス・タクシーの中間的モードの模索として過疎地型乗合タクシーの導入などを提案しております。

 また、国内外の異分野連携等の事例についても紹介しております。

(委員名簿)

 委員長 森地  茂 東京大学工学部教授
 委員  秋山 哲男 東京都立大学工学部専任講師
     杉山 武彦 一橋大学商学部教授
     鈴木 文彦 日本バス友の会企画部長
     田中 重好 弘前大学人文学部教授
     中村 文彦 横浜国立大学工学部助教授    注)肩書きは委員就任時

 

 

 

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